2024年11月 県会長あいさつ
キンモクセイの香りに四季の移ろいを感じる今日この頃、皆様方におかれましては、ますますご健勝のこととお慶び申し上げます。
さて、私は先月10日11日に東京の倫理研究所本部で開催された「倫理法人会全国会長幹事長会」に参加して参りました。参加対象は47都道府県の会長、ならびに幹事長の94名です。すばらしいことに参加率は100%。つまり一人も欠席することなく開催されました。すべての県、つまりは倫理法人会が全国的に本格的な盛り上がりを見せているのだと触発され、私もさらにやる気が湧いてきました。
社数でいうと、奈良県倫理法人会は47都道府県中、最下位の47位です。しかしそんな最下位の奈良県においても、現在は倫理法人会活動が定着し、盛り上がりを見せています。この状態をキープすることで、この先必ず飛躍的に成長するだろうと感じています。
前述の会に於いては、各方面代表の様々な取り組みを学ぶことができ、大変勉強になりました。そして、全ての発表を通して「奇をてらう取り組みは全く無い」と気づきました。全てが基本に忠実に、地道な活動や研鑽の中から生まれてくるアイディアでした。
私たちの多くは往々にして何かを始める際に、新しいものを求め続けます。例えば、宣伝広告の手法や商品開発等、あらゆる面において、自分たちの「外」にある、未知なる何か素晴らしいアイディアがあると信じて模索するのです。
しかし、本当に大切な物は外部に求めても得られません。私たちの「内」にある物。私たちの中にこそ答えがあり、それを求めることが肝要なのです。本当に大切な物は近くにあるほど気づきません。自分の心や組織の中にあるのに気付くことが困難なのはそのためです。
倫理法人会の学びにおいて特に強調すべきことは、まずは「夫婦愛和」であります。人間関係の最小単位である夫婦そして家族こそ大切なのだけど「当たり前」だと不可視化され、時に大切な感謝の心、慈しみの心も忘れてしまいます。会社経営が良くなるのは、夫婦そして家庭を良くしてこそです。ですから家庭同様、会社においては社員や取引先という「内部顧客」を大切にする会社の事業は発展し続けるのです。
私が県会長を拝命して最初に肝に銘じたことは、奈良県倫理法人会の取り組みにおいては、法人局が用意してくださったプログラムを着実にこなすことを一番大切にするということです。それこそが大切であるということです。法人局は倫理法人会の内部にある核にあたります。何か歯車がうまく回らない…そんなふとした瞬間、「当たり前すぎプログラムを蔑ろにしているのでは?」と気づき、反省して立て直すことがあります。
他には、自分や社員、それぞれの個性、健康、価値観、信念、理念、こだわり、挫折、後悔、自社における既存のシステムなど。これらも、「当たり前」で可視化しにくい「自分の内部」に在るものです。これらを言語化し、再度吟味し、組み合わせたりアレンジしたりすることで内部に眠る宝の資源を発見することができるでしょう。
また、会長幹事長会で発表されたアイディアは「奈良県にすぐに取り入れることができることと、そうではないこと」に分かれると感じました。最小規模の社数の組織である現在の奈良県倫理法人会では未だ実現不可能である事柄も多くあります。委員会活動などは特にそうです。この件に関しては、しばらくの間は近畿方面の方々のお世話になりながら動いていくべきだと考えました。
特に「会員満足度向上」の観点から見ると、奈良県倫理法人会とお隣の大阪府倫理法人会が、各々の会員の方々に提供できるサービスに大きな違いがあります。このギャップを埋めていくために、しばらくは奈良県独自でできないことに関しては、大阪府さんのお力をお借りしてでも、サービスの提供を進めていくことが必要だと感じております。
そのために大阪府の方々と密に連携をとり、時と場合によっては、頭を下げてお願いしに行くことが私の役目であることを今一度再認識いたしました。
試行錯誤しながら、社数としてはほぼ25年間最下位を走り続けてきた奈良県倫理法人会は、その底上げをさせていただき、46位、45位がねらえる県となりました。今期末には次の段階の「背中が見える」、「肩に手がかかる」状態のところまでは確実に持ってくることができました。
この2日間は関わるすべての皆様への感謝でいっぱいになりました。心より御礼申し上げます。
それでは、秋が深まりゆく季節、お身体にはくれぐれもお気をつけください。
モーニングセミナーでお待ちしています。