2024年9月 県会長あいさつ
倫理法人会では9月からが新年度。令和7年度の始まりです。新年度を迎え皆様方におかれましてはやる気に満ちた今日をお迎えのことと存じます。さて、9月9日は「重陽の節句」です。古来中国では奇数は縁起が良く偶数はよくないとされていました。つまり9月9日は陽数の最大値である「9」が重なる大変縁起の良い日ということになります。重陽の日は別名「菊の節句」とも呼ばれています。皆様方もこの日には菊の花を愛でてみてはいかがでしょうか。
さて、今年度の重点目標ですが、「人つくり」「形つくり」「内容つくり」の3か年計画でいう最後の「内容作り」に入ります。詳しくは9月12日の年度はじめ式の際にお伝えしますが、端的に言いますと、倫理で言う「拡充」の「充」に取り組む1年なります。
皆様はお気づきかもしれませんが、私の話は、「拡」と「充」でいうと「充」の比率が圧倒的に高いので、時々「では拡大の『拡』は『充』より劣るのか?」いうような質問が上がってきます。私は、2つのどちらが先かという議論は、意味をなさないと考えています。 なんと言っても拡充の両輪であるからです。
ただし、目標を立てたり、振り返りをするにあたっては「拡」と「充」のどちらが容易であるかは明確で、拡大の方が数値化できという点ではるかに簡単です。倫理の普及においては、過去「拡」、つまり数字ばかりが注視されることもありました。その際、必ず「数を増やすことよりも会員満足度を上げる方が大切だ」という意見、すなわち「拡」よりも「充」を先行すべきであると主張する方も多くいました。その方々によくよく話を聞くと残念ながら、数字を増やす活動が困難であるがゆえ「拡」から目を背けて、「充」を表面的に主張しているいるケースも少なくありませんでした。ですので「充」を、と言っても「充」のために何をどうしたら良いか、中身のない主張も少なくありませんでした。
現実問題、「充」を数値化することは大変困難です。会員満足度向上を謳えば謳うほど、数値化する項目は多岐にわたるからです。つまり「充」である会員満足度向上を無理矢理数値化し、追いかけると迷走する恐れがあります。単純に考えて、指標の明確な拡大、つまり普及の数字を見るほうが易しいのです。
もちろん会員満足度の向上は決して外すことのできない事項でありますから、昨年度の達成式典以来、この数か月間、私は数ある施策と自分の考えを合わせて「充」を測る模索してまいりました。
その結論は、一に倫理の実践者を増やすこと。二に実践を経て倫理体験を多くの方に体感していただくこと。最後に自ら他の方々にも素晴らしさを伝えていただくこと。この三点に尽きるという考えに至りました。
始めのうちは難しいことだと思いますが、何事も小さな一歩の積み重ねです。ですからほんの小さな一歩でも踏み出す勇気、挑戦の決意を持って実践してほしいと願っています。1週間、1ヶ月、3ヶ月…と続け、振り返れば、一回り成長した自分と「充」を感じることができるでしょう。 今年度において理事長のお話では「明るく楽しくためになる会」にプラスして「スマートでハイセンスな会」が提案されましたが、私自身は、現場では、泥臭くてでも地味に粘り強くやり切る決意を持って1年間進んでまいる決意です。
今回は年度はじめ式の挨拶文もありましたので簡単な挨拶となりましたが、この令和7年度もよろしくお願いいたします。