2022年12月 県会長あいさつ

今年も年の瀬がいよいよ迫ってきました。木枯らしの音を聞き、本格的な冬将軍の到来ですね。令和5年度も早3ヶ月が過ぎました。会社の決算で言えば四半期に当たります。
奈良県倫理法人会においても順調な滑り出しが出来ているのは、全役職者、そして会員の皆様のおかげだと心より感謝しています。
特に三単会長さんには期の始まる前の6月より大阪府倫理法人会の「スター会長養成塾」にて毎月特訓を受けていただき、その成果を発揮され大変に素晴らしい運営でスタートできたことに謝意を表します。
私はこの度、11月5日と6日に東京での倫理法人会全国7万社大会に参加してきました。全国から1000人を超える代表者の方々の集まりで、大変な盛り上がりであり、勉強になりました。大会に参加できているありがたさをひしひしと感じ、この経験をしっかりと奈良県にも反映させていきたいと意気込んでいます。
また11月19日には奈良県モーニングセミナー活性化研修を開催しました。多くの会員の皆様にご参加いただき、基礎からモーニングセミナーの運営を徹底的に学びあったことは、今後運営の質の向上に役立つと信じています。
これら2つの行事において痛切に感じたことがあります。それは、物事に取り組む際に
「何のために=WHY」を意識化することが重要であるということです。
人々の多くは、「何を(WHAT)、どのように(HOW)」、
つまり「やりかた(HOW TO)」を学びたい、見つけたいと躍起になっています。
しかし、最も大切なことは
「なぜ?何のためにするのか?(WHY)」という、「在り方」を考え発見することなのです。
観察してみてください。人々の1つの動作には必ず「WHY」があります。かの有名なライト兄弟は技術者も予算も少なかったけれど空を飛ぶことに成功しました。ライト兄弟にあった「WHY」は「世界を変える」という夢であり大儀でありました。
皆様のお客様を例に出すと、そういった「WHY」に惹かれて、物を購入したり、賛同したりするのです。
加えて、MSマニュアルの中にも一つ一つ隠れた要素(hidden elements)が存在します。それが何かを一つ一つ吟味していくことが重要であり、皆さんの事業を成功させる鍵となるでしょう。
例えば「どうやってやるかウジウジ考える(HOW TO)」よりは、「やるしかないと心に決め行動する(HAVE TO)」、
役を「義務的」に行うのではなく「喜んで!」と率先して行い、働くことで「傍を楽にする」。「ホスピタリティ」を受ける側でなく提供する側に徹すること等があげられます。ためしに、レストランに行った際、お客さんお立場でなくお店の方、特に給仕する方の視点で見てみて下さい。新しい要素に築くことができると思います。
一回で気づけなかったらほかの場でも同様に振舞ってみてください。感性が研ぎ澄まされ、きっと気づきを得られることでしょう。
日本も高度成長、バブル期、貿易の自由化などを経て、グローバリズムの急速な進行の中、経済効率が最優先の社会の真っただ中にいます。 そんな中で学校教育や社会で求められていることは、「外で遊べ」「みんな仲良く」「授業では積極的に発言」「積極的に自己主張」「個性を大事に」などのどちらかというと単純系外向型人間です。私は、「それだけが本当に大事なのか?」と疑問に思うことがあります。
比べるものではありませんが、確かに個性は大事です。でも人とぶつかるような個性の押し付けは良くないのではないか。個性を保ちつつ適応能力や協調性も兼ね合わせ発揮することがより大事であると考えます。
自分がただ、どういう人間であるかを闇雲に100回アピールするよりも、それをどう活かせるかを建設的に伝えられることの方がもっともっと大事だと考えます。
人口減少社会に入った今の日本、今までの右肩上がりの人口増加時代での成功体験はいまやレガシーと言っても過言ではないでしょう。
私は仕事柄「人口減少社会」という時代の変化を常に感じてきました。そして令和の時代、まさにこの時代(と時代を作る価値観)は平成半ばと比べ大幅に変化しています。世界においても、今まで通りでは日本は取り残され先進国ですらなくなるのかもしれません。今後の世界の中でも日本がリーダーシップを発揮するためには、今こそ「何のために(WHY)」という「在り方」を実践する時代にすでに突入していると考えています。
倫理法人会はご存じの通り「実践の場」です。その実践の場でしっかりとした「WHY」と「あり方」を身に着けてください。始めは上手くいかなくてもいい。へこたれずに実践を重ねることできっと皆さんの会社も成長していくと確信しています。
今年も残りわずか。悔いのないように実践してまいりましょう。
本年もお世話になり、ありがとうございました。来年も変わらぬご指導をくださいますようお願いいたします。
皆様、素晴らしい新年をお迎えください。